SPOTの声優業界用語集 業界用語No.28
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「母音の無声化」について、詳しい解説ページです。
「無声化」についての用語解説もあります。
→無声化とは
母音は本来、声帯を振動させて発音する「有声音」です。しかし、ある条件下の下では、声帯を振動させないように発音する「無声音」となります。 厳密に言えば、母音を消し去るという現象が起こるのです。その現象を「母音の無声化」といいます。無声化されると、その母音は響きが弱くなります
※発声中に手でのどぼとけを触ってみると、震えている(響いている)はず。
無声化されると、のどぼとけは震えません。
1.「くすり(薬)」を喉ぼとけに手を当てながら声に出してみましょう。
2.「く」では喉ぼとけが震えないのに対し、「すり」は震えます。
⇒「く」は無声化されているということです。
「鼻濁音」や「母音の無声化」は、日本語をきれいに話すのに必要不可欠な技術と言われています。 「~します」の「す」がきれいにスッと話せていると聴き心地がよいですね。テレビのニュースなどで気を付けて聴いてみましょう。
無声化の条件について解説します。
k | カ・キ・ク・ケ・コの子音 | tʃ | チ・チャ・チュ・チョの子音 |
s | サ・ス・セ・ソの子音 | h | ハ・へ・ホの子音 |
ʃ | シ・シャ・シュ・ショの子音 | hy | ヒャ・ヒ・ヒュ・ヒョの子音 |
t | タ・テ・トの子音 | f | ファ・フィ・フ・フェ・フォの子音 |
ts | ツの子音 | p | パ・ピ・プ・ペ・ポの子音 |
言葉をローマ字で書いてみて、無声子音に挟まれているi母音・u母音は無声化されます
〈例〉
asita(明日)/
gakusei(学生)/
kusuri(薬)
〈例〉
arimasu(〜あります)/
desu(~です)/
kaku(書く)/
aki(秋)
〈例〉
kakato(かかと)/
kakama(袴)/
kokonotu(九つ)/
kokoro(心)/
kakasi(案山子)
〈例〉
musume(娘)/
sugi(杉)
基本的には有声音ですが、場合によっては無声化することがあります。
〈例〉
sisya(使者)/
sison(子孫)/
hisi(菱)
〈例〉
kitutuki(キツツキ)/
kikikajiri(聞きかじり)/
sikitumeru(敷き詰める)/
fukusou(服装)
母音の無声化は、日頃意識してやらなくてもほとんどの人が自然と出来ているものです。
ある程度は出来ていても、部分部分で無声化が出来無い人は次のことに注意してみましょう。
正しいアクセントで話せていないと、無声化が起こらないことがあります。
アクセント辞典でチェックしよう!
母音を長く発音してしまうと、無声化は起こりません。
〈例〉「くーすーりー」と長く発音してしまうと、「く」も喉ぼとけが震えてしまいます。
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